太平記大全
2021.06.03
太平記大全
本書は、1659年、江戸時代に出版された版刻原書です。
常陸等の軍勢三万騎が「名古曽の関打ち超えて岩城郡に至る」とあります。三万騎が通れる道は、酒井出蔵街道しかありません。しかし、この時「名古曽の関」は名のみでした。
「松平家蔵印」と「舘林蔵書」の二 つの印から、本書は五代将軍徳川綱吉が将軍になる前に、所持していたもので計五十巻の読み物です。
室町、戦国期の軍記物なので誇張を差し引く必要がありますが綱吉もこの書で将軍学を学んでいたのでしょう。又、綱吉もその昔の名古曽の関が陸奥の入口にあることを知っていたものと思われます。