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3. 勿来にあったのは、剗ですかそれとも関ですか。

剗と関では目的が違うので、形態も違います。『弘仁格抄(こうにんきゃく)』(799年)と『類聚三代格(るいじゅうさんだいきゃくしょう)』(835年)には、白河と菊多に「剗(せん・せき)」の漢字が使われています。これは、戦いを意味します。

剗は、関や土塁、関塞等防御の施設です。単なる関は、通行の取り締まりを主としたものです。

菊多の剗の名は平安初期のこれだけで、後は和歌や随筆で「名古曽関」に変わります。

『類聚三代格』の835年の項には、「関の勘過開始」とあり同年の別の記事には「白河・菊多両剗事」の記述が見られます。同じ年でどちらも使われていたことがありました。