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30.字切(限)図や丈量(料)帳などからわかることはありますか。

字切図は、現在の公図の元になった絵図です。明治9年から同14年頃に作られたものです。丈量帳は同じ頃にまとめられた田畑山道などの大きさや所有者を綴ったものです。いわば謄本の原型のようなものです。

機械化する前なので、新田以外は、昔から大きく変わっていない可能性があります。

そこで、勿来関研究会では、茨城県との県境付近の字切り図と丈量帳を福島県側全部と北茨城側の一部を調査しました。若干ですが土地の関係者からの聞き取り調査も行いました。

これらの一部を研究会刊行の『勿来関』(三一五頁)にまとめてあります。 岩城郡への官道は、幅員3.6メートル程度の出蔵酒井ルートになります。他の道はどれも0.9メートルから1.2メートル程度の歩行者用の道になります。現関跡の北150メートル付近に三叉路がありますが、地形から言っても最も有力な関門の一つのように見えます。現在の関址は、厳密には関田長沢ですが、三叉路は関田関山です。 地名と字切図からもそのことが言えます。その他の古道については別項で述べます。